石の投げ方

壁に石を投げ続ける人

2020年4月制限における石の投げ方

皆さん初めまして。

ミルクTと申します。

特に実績もありませんが、かなり考えたデッキなので、

ジェムナイトワンキルのブログを書いてみることにしました。

ジェムナイトワンキルは一人回しでも十分楽しめるデッキですので、

是非この機会に組んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

ちなみに僕は肩が弱いので物を投げるのは得意ではありません。

ハンドボール投げは確か10メートル台でした。

記事名やブログ名に釣られて石の投げ方を見に来た方は、

是非投げるのをやめて、ジェムナイトを組んで先行ワンキルを楽しんでください。

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  1. そもそもジェムナイトワンキルとは
  2. デッキプランについて
  3. 構築について
  4. その他

本題に入る前に少しだけ僕がこのデッキを使う理由を書いておきます。

興味がない方は飛ばしてもらって構いません。

 

僕がこのデッキに触れるきっかけとなったのは、原始生命態二ビルの登場を受け、二ビルを貫通できる先行展開デッキはないかと探したことです。このデッキはキーとなる2枚のカードに触れれば、二ビルの貫通はたやすく、展開途中でのウーサ成立で以後の二ビルも貫通できます。

また、最近では強力な後手札の増加(パンクラ、ライスト、結界波等)もあり、先行展開をただ通すだけでは勝ちが危ぶまれるケースが存在します。僕は対面での駆け引きが上手くないですし、数妨害を構えたにもかかわらず捲られるかドキドキするのは心臓にも悪いのでこのデッキを使うことにしました。

実戦レベルの先行ワンキルでかつ展開デッキの脅威である二ビルをケアできることは、このデッキのアイデンティティであり、他の展開デッキとの差別化を図れる点です。最近の展開デッキは展開手段や最終盤面が似て、対策が被ることも多いため、このアイデンティティは非常に重要なものだと思います。

1.そもそもジェムナイトワンキルとは

既に知っている方も多いとは思いますが、そもそもジェムナイトワンキルとはどのようなデッキか、ということから説明します。ジェムナイトワンキルとは名称通り、ジェムナイトテーマを軸に置いた先行バーンデッキです。

そして、その先行バーンの役割を担うのはこのカードです。

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ジェムナイトレディ・ラピスラズリです。両手伸ばし棒立ちラピスラズリはフィールドの特殊召喚モンスター×500ダメージを与えることができます。先行ではEXゾーンを含め6体のモンスターを出すことができるため、一度の効果発動で3000ダメージを与えることができます。つまり、このカードの効果を複数回打つことで先行ワンキルが成立するということです。

しかしこのカードは1ターンに1度しか特殊召喚できない制限があります。残念です。

そこでこのカードの効果をこいつでコピーします。

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ジェムナイトマスター・ダイヤ。背景がとても美しいですね。ブログ書く時に初めて気づきました。

ラピスラズリ特殊召喚がターン1であるため、このカードで複数回(基本的に2回)コピーして発動することで、先行で8000点以上のバーンを飛ばすことができます。

そして、これらを並べるための素材回収融合手段の役を行うのは以下の2枚です。

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ブロックドラゴンで複数枚のジェムナイトを回収し、自身が回収効果を持つジェムナイトフュージョンを連打します。ブロックドラゴンは海外の岩石彼岸やアダマシア、メガリス等で使ったことがあり、そのパワーの高さを知っている人も多いかと思います。出た時期が時期なので知らなかった方もいるでしょうが、チープで明るい見た目とは裏腹に効果がいかれています。

後述しますがこのデッキではいかにこの2枚に触り、融合を連打できるかがポイントとなります。この2枚はともに、サーチしなくとも墓地に落ちればいいカードなので、名推理やキュリオス、おろまい等がとても重要となります。

 

少し遠回りにはなりましたが、ジェムナイトワンキルとは、

 

ブロックドラゴンで素材を集め、ジェムナイトフュージョンを連打し、

ラピスラズリとそれをコピーできるマスター・ダイヤで

先行8000バーンを成立させるデッキである

 

ということですね。

 

実際に一つ例を見てみましょう。

 唯一の1枚からのワンキルです。

この直後にブリリアンフュージョンが制限になるなんて、、、

 

効果の解説を省くので、分からないカードは調べるかフィーリングでお願いします。

2.デッキプランについて

さて、このデッキの勝ち筋と魅力を少しはわかってもらえたと思うので、次はこのデッキでのプランニングについて説明したいと思います。プランニングってかっこいいですよね。使いたいだけです。もしかしたら僕はウエディングプランナーに向いているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

たぶん今のところで多くの方が僕に石を投げたくなったと思いますので、直ちにやめてジェムナイトを回してほしいと思います。

 

 

ここで説明するのは大きく二つ。

 

一つはマッチ単位での勝ち方。

もう一つは先行ワンキルをどのようにして通すか、です。

 

 

一つ目のマッチ単位での勝ち方から。

このデッキは言わずもがなメイン戦は先行ワンキルを通し勝つことが目標です。ここで発生するのが、「先行ワンキルを通すと、相手のデッキが分からないまま二本目に突入する」という懸念です。特にジェムナイトというテーマはその融合連打の火力からメイン後行をとる人も多く存在し、この懸念を取り払わなければ、デッキとしての完成度は低いものとなると思いました。

この懸念を取り払うために考えたのが「〇×〇」の勝ち方です。メインは先行ワンキルを通し、2本目は取れなくても、確実に3本目ワンキルを通す。この戦い方を取れば、じゃんけんの勝ち=マッチの勝ちに持っていくことができます。

また、メイン後手はメイン戦を落とすと、マッチ単位のプランが総崩れすることが考えられ、環境が固まっていない状況で、プレイの下手な僕が扱うには難しいと感じました。先行ワンキルは対面(ここではデッキタイプやプレイヤー)を気にする必要がなく、相手が環境でも有名プレイヤーでもそこにあるのは手札誘発の有無とライフ8000という数字ばかりです。精神的な負荷がないのも良いと思います。

 

次に二つ目の話に。

聡明な読者の皆様は一つ目の話が多くの課題をはらんでいることに気付いたのではないでしょうか。そもそも3本目サイドで対策されてしまうとワンキルできずマッチ負けになるのではないか、じゃんけんに負けた時どうやって勝つのか。

僕がこの課題の答えとして考えたのが「手数の増加」です。展開デッキでは、とても当然のことではありますが、手数を増やすことは誘発貫通にも後手まくりにもつながります。「手数の増加」が上記の課題点をクリアしてくれるのです。

机上論ではうまく伝わらないと思うので、実際に構築とプランを見てもらいたいと思います。

3.構築について

3/22 新倉敷cs

 cs後、改善をした構築

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csに持ち込んだ構築は新制限発表すぐのリペア的な構築であったために、今からの説明と若干の齟齬がみられるので、下の構築を参考にしてもらえれば幸いです。

 

僕は展開デッキは大きく二種類存在すると考えています。

一枚初動をケア札で守って通すデッキと複数初動で誘発貫通を狙うデッキです。ルートを禁止令やリブート・アザトートで守るガンドラワンキルか、予想GUY・リボルブで複数枚から展開するドラゴンリンクかというイメージです。(有識者ではないので解釈が違っていたら申し訳ないです。)

僕が目指したのは後者のタイプです。

ジェムナイトではオフリススコーピオやレスキューラビットという一枚で十分な働きをしてくれるカードが存在しますが、共に様々な誘発で止まり、場にいてもあまり仕事のないカードとなります。また、召喚権の使用は後手でも妨害を打つ的になり、展開を止められることが多くなってしまいます。だからこそ、それを避けられる複数初動が望ましいというわけです。

デッキプランである「手数の増加」とは、構築上の複数初動の採用ということになります。予想GUYや名推理・探索者をフルで投入するのはそのためです。もちろん名推理はジェムナイト・フュージョンやブロドラに触る仕事もありますが。

このデッキのワンキルルートはブリリアント1枚、オフリスコスト、予想GUYクリスタルローズ等ありますが、一つの目安として

 

墓地ラピスのルーツ成立+地属性モンスター

 

があります。

ジェムナイトブログ用
墓地ラピス込ルーツ+地属性

ラピス探索者ワンキル pic.twitter.com/xtiI0ghz91

— ミルクT (@Tworldchalice) 2020年5月5日

 

(動画ではわかりづらいですが、ラピスラズリ2500、ダイヤ3000、ダイヤ2500バーンです。)

これを満たすために複数初動から展開し、ワンキルを行っていきます。採用しているほとんどのカードがこの考えに基づいて採用されています。今回は大まかな説明ということで採用枚数や理由については省きますが、コメントやツイッターで聞いてもらえれば書くかもしれません。

〈誘発ケアについて〉

デッキプランで強気に語っていた誘発ケアですが、直接的なものは墓穴と半魔導のみになります。これらのカードは「手数の増加」と相反するものなので、十二分に理由付けをして採用しています。墓穴に関しては致命的なG含めた誘発を枠を割かずに止められるので入れています。半魔導と重ね引きすれば、メインの誘発はすべて止めらるといっても過言ではありません。

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特筆すべきはこちらかと思います。半魔導帯域は

・魔法であること

・疑似的にGケアを行えること

の2つの利点から採用しています。

魔法であることは名推理とのかみ合いです。誘発ケアに抹殺+抹殺先や、Gケアにうららを入れると名推理のパワーが格段に落ちます。手数の考えやジェムナイトの地のパワーを考えると、それらの採用は適切ではないと考えました。

疑似的にGケアを行えるというのは「Gで引かれる他の誘発を無力化できる」という意味です。最近の誘発は無効系が主で、1月制限(どのデッキからもアナコンダドラグーン)では特にGうららヴェーラー無限、、、という誘発のチョイスがなされていました。その状況であれば半魔導はうらら以外のすべての誘発を止められるかつメインの圧迫の少ない神カードとなります。残るうららに関しては、デッキの方針である手数の多さ、途中でのウーサの成立でケアが可能です。

新倉敷CSでもGツッパで半魔導ウーサワンキルを通した試合が3本ほどあったのでこの理論は間違ったものではないと思います。うち1本はウーサ成立のドローでニビルを引いたとのことで、半魔導のGケア性能とジェムナイトの二ビル貫通力が上手く生きたと思います。

 

〈手札誘発の不採用〉

そもそも手札誘発は奇襲性がある分、パワーとしては低くデザインされています。パワーの低いデッキに入れて、自分の展開の足を引っ張ることは往々にしてあります。このデッキで言えば名推理での手数を減らすことにつながります。

デッキパワーが低い分、できるだけ構築上で1枚1枚のパワーを下げたくありません。たった3枚の名推理でも同様です。どうしても誘発を入れたい方はγがおすすめです。先行でもGうららをけん制しながら、セラフィになれます。名推理で出てこないのも評価が高いです。

また、展開系対面の誘発は止められる可能性が高く、最もパワーが高いと考えられるGですら9枚のカードで止められるため、あまり有効だとは思えません。それよりは、先でも後でも自分の展開を行うほうがよいと思います。特に後攻では、下手な誘発1枚よりも1つの手数の方が、妨害を踏むにあたって価値があるので採用は見送りました。

 

エクストラデッキ

エクストラデッキのトロイメアユニコーン以外は先行ワンキルに使うことがあるカードだけです。先行全振りデッキは後行で使えるカードが少なくなることがありますが、新ルールでスパイダーも強いカードとなり(通常を地サイバースに変換し、マーカー先にルーツ、ルーツ効果とフュージョン、リンクロスを使うことでそのままキュリオスまで)、そこまで弱いエクストラではありません。

キュリオスはこのデッキの核であり、展開上不可欠です。ランダム3枚で上振れることがあり、パワーの低いこのデッキはそうした上振れですら拾っていくことが必要です。基本的な展開の流れは、ルーツでフュージョン、キュリオスでブロドラに触り、融合を打っていきます。その際、どちらかを引いている状態でルーツに誘発をもらうと、足りない方をキュリオスで落とすことで貫通できます。このカードの存在から、モンスターが地属性かどうかが非常に重要となります。

4.その他

色々雑記します。

〈4月制限の打撃〉

冒頭で述べた通り、このデッキはブロックドラゴン、ジェムナイトフュージョンへの依存が強いデッキです。それらの素引きは=1誘発貫通となりますが、裏を返せばそれらどちらかに触れなければ基本的にワンキルは不可能です。時にはどちらかに触れないことが確定していてもキュリオスを成立させ、ランダム3枚お祈りする場面もありますが、あまり多くはできません。

4月制限でブリリアントという唯一の完全一枚初動が消えたことは、ワンキル率自体の低下とともに誘発貫通率を下げることにもなりました。今まではブリリアントでブロックドラゴンを落としつつ、ルーツでフュージョンを拾う簡単な展開ができていましたが、現在はもっとシビアでもろいものです。同時にオフリススコーピオも失ってしまったため、複数初動を取る選択はある意味ネガティヴなものだったかもしれません。

 

〈強化〉

「春は出会いと別れの季節」というもので、ブリリアントらに別れを告げたことで、魔救(アダマシア)による強力な岩石族サポートを受けること、また新ルールによる融合体を複数ならべることが可能となりました。探索者は非常にパワーの高いカードでありながら、召喚権を使わない性能でジェムナイト+探索者(展開中にラピスに触れる必要があるが、ラピス3ローズ2アレキサンド2であるため特に気にしなくてよい)からワンキルすることができます。CSではスキドレ下で融合体を並べ、ゴリ押し出来たので新ルールも非常に追い風です。

 

〈実戦ではどうだったのか〉
実際に新倉敷CSに持ち込んでの感想としては、非常にプランが上手くいき、環境デッキとも渡り合うことができました。地雷デッキで且つ先行ワンキルという勝ち方から、マッチ単位で環境に食らいつけるのがとてもいいところです。
しかしながら、僕のプレイの稚拙さと理解の低さで取れる試合を落とした部分もあります。サイドデッキで先行ワンキルが通った後の2本目では、リブート以外の13枚をすべて入れるプランを取っていたものの、カードを上手く扱えなかったために、負けてしまうことがあり、対人での調整不足だったと思います。
また、PSYフレームギアγの採用が非常に向かい風であり、半魔導でも対応しきれない部分があります。大会が再開され始めて、まだ残っているようであれば対策が必要です。

 

〈メインの補足〉

CS後の構築に限る話なので、こちらに記しますが、魔救の息吹の登場で岩石族を墓地に送れるアレキサンド、クリスタル・ローズの価値が上がりました。簡単に言えば息吹+どちらかでルーツを成立させることができます。デッキからジェムナイトを出す手段でコンセプトに沿うものは構築にすべて詰め込んでいましたので、墓地経由の展開は一つの回答だと思います。アレキサンドローズともに岩石族で探索者名推理の当たりを増やすことにも手を貸すカードなのでCS後の構築の方が優れていると思います。

 

〈ユニオン・キャリアー〉

ブロックドラゴンにとても触りやすくなるカードではありますが、このカードを使う展開は要求値がキュリオス型とほぼ同じにもかかわらず、展開途中でウーサが出ないため、終盤で受ける誘発に無力です。また、キュリオスであればキーカード2枚どちらも触れるのに対し、キャリアーはブロドラのみで、しかもそのブロドラを特殊召喚できません。EXの枠も同じであり、キュリオス展開の方がより複雑ではありますが、使いこなせばキャリアーの比ではないポテンシャルを引き出せます。

ただ、魔救の登場で岩石族が横並びするため出しやすいという利点はあります。展開や構築によってはキャリアーの方が適している場合もありますので、強い使い方があれば、こちらを取るのもありです。

 

〈使用者を増やしたい〉

今回ブログを書いたのはこのデッキを考え、使う人を一人でも増やしたいからです。DTテーマとは思えないほどのポテンシャルにより、長く使用している方もいらっしゃいますが、先行ワンキル型の考察に取り組んでいる人は少数です。僕は最先端で研究をしている自負はありますが、プレイヤーとしての能力が低いあまり、テーマの持つ力すべてを発揮できているかは自信がありません。多くのプレイヤーに触ってもらい、最適化を行うことで、このデッキが出せるパワーを十二分に引き出せることを願います。

 

〈マストカウンター〉

このデッキを使わない、対面した時の止め方を知りたいという方もいらっしゃるかと思います。正直自分の使用デッキのマストカウンターは教えたくないのですが、この記事をしっかり読んでもらえた方なら、もうわかっていると思います。

キーカードである2枚に触るカードを止めることが、妨害の打ち方のポイントです。アドリブ展開が多く、素引きでケアできるので、完全に止められるかの保証はしません。

一番のマストカウンターはじゃんけんで相手に負けることなので、このデッキに勝ちたい方は、まずじゃんけんを特訓することをお勧めします。

 

〈一人回しについて〉

もしこのデッキに興味を持ち、さらには組んでくださるプレイヤーがいれば、一人回しを充分にこなすことをお勧めします。ルートがあるといえど、あくまでルートなので実際の展開はアドリブが主です。ある程度回せばコツというか流れをつかめると思うので、その後は誘発を打たれた時の展開や、その札での最適な展開を考えてみてほしいです。

 

 

 

 

〈最後に〉

ここまで読んでくださった方には心より感謝いたします。

拙い文章とよくわからないギャグばかりで最後まで読むと、

大変ストレスがたまったかと思います。

是非そのストレスを先行ワンキルで晴らしてみましょう。

 

ジェムナイトの展開ルートの多くは僕ではなく友人が考えてくれたものです。

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僕が知る限り、ジェムナイトワンキルの一番の有識者だと思います。

なので僕はこのデッキで彼には勝てません。

彼を含め、ルート作成や調整に携わってくれた方々に感謝します。

 

この記事が皆様に何か一つでも残すものがあることを願います。

それでは、また次の記事で。